新国立劇場、10作からなるシリーズ『デカローグ』小川絵梨子、上村聡史演出で4カ月かけて上演

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新国立劇場は、2023/2024シーズン最後を飾る公演として、4月13日から7月15日までの4カ月間にわたって10作からなるシリーズ『デカローグ』を小川絵梨子、上村聡史で上演する。

デカローグは、「トリコロール」三部作、『ふたりのベロニカ』で知られるポーランド出身の世界的映画監督クシシュトフ・キェシロフスキが発表した映画作品。旧約聖書の十戒をモチーフに1980年代のポーランド、ワルシャワのとある団地に住む人々を描いた十篇の連作集で、10の物語はオムニバス形式になっており、それぞれが独立した1時間程度の作品だが、緩やかに実は密かなつながりを持っている。

元々テレビ映画用ミニシリーズとして1987年から88年にかけて撮影され、その質の高さが評判を呼び、その後世界で劇場公開され、スタンリー・キューブリック、エドワード・ヤン、侯孝賢(ホウ・シャオシェン)など世界の映画作家が賞賛した作品だ。

今回、新国立劇場ではこのデカローグ10部作を完全舞台化し、4月から7月までの4カ月にかけて、大きく3つのブロックに分けて上演する。まず、4・5月はプログラムAとBとしてデカローグの1、2、3、4を交互上演。5・6月にプログラムCとして、デカローグ5、6を上演。6・7月にプログラムD、Eとしてデカローグ7、8、9、10を交互上演する。演出は10本を新国立劇場演劇部門芸術監督の小川絵梨子と、上村聡史が分担して担当する。

演出の小川絵梨子芸術監督のコメント

『デカローグ』は人生と愛についての連作集です。十篇がそれぞれ独立した作品でありつつ、登場人物はみな同じ団地の住人であることから互いに繋がってもおり、十篇が壮大な一つの物語ともなっています。登場人物たちは皆、どこにでも存在し得る隣人として描かれており、日常を生きる中で一つ一つの選択に悩み、葛藤し、時には失敗をしたり後悔もします。また、どの選択が正しかったのか振り返った時にも分からず、曖昧で孤独な不安の中に取り残される事もあります。各エピソードは十戒をモチーフにしていますが、決して人間を裁き断罪する物語ではなく、寧ろ、人間を不完全な存在として認め、その迷いや弱さも含めて向き合うことを描いた物語となっています。そこには正解もハッピーエンドもないかもしれませんが、人間をそのままに見つめ寄り添う視点の奥底には、人への根源的な肯定と愛が流れているように感じます。世界各地で戦争は続き、日々の生きづらさや、人生を生きることへの不安が簡単に消えることはありませんが、人間という存在への深い愛情と希望、そしてたとえ到達出来なくとも、人がより良い世界に向けて葛藤し続けることの必然と大切さを、この十篇の物語を通して少しでも描く事が出来たら幸いです。

新国立劇場『デカローグ』
【スタッフ】
原作:クシシュトフ・キェシロフスキ/クシシュトフ・ピェシェヴィチ
翻訳:久山宏一
上演台本:須貝 英
演出:小川絵梨子/上村聡史
美術:針生 康
映像:栗山聡之
照明:松本大介
音楽:阿部海太郎
音響:加藤 温
衣裳:前田文子
ヘアメイク:鎌田直樹
演出助手:長町多寿子/西 祐子・中嶋彩乃
舞台監督:濵野貴彦/清水浩志
【キャスト】
<プログラムA>
デカローグ1:ノゾエ征爾、高橋惠子、チョウ・ヨンホ、森川由樹、鈴木勝大、浅野令子/亀田佳明
デカローグ3:千葉哲也、小島聖ノゾエ征爾、浅野令子、鈴木勝大、チョウ・ヨンホ、森川由樹/亀田佳明
<プログラムB>
デカローグ2:前田亜季、益岡徹坂本慶介、近藤隼、松田佳央理/亀田佳明
デカローグ4:近藤芳正、夏子益岡徹、松田佳央理、坂本慶介、近藤隼/亀田佳明
<プログラムC>
デカローグ5:福崎那由他、渋谷謙人、寺十 吾 斉藤直樹、内田健介、名越志保、田中 亨/亀田佳明
デカローグ6:仙名彩世、田中 亨、寺十 吾、名越志保、斉藤直樹、内田健介/亀田佳明
<プログラムD>
デカローグ7:吉田美月喜、章平、津田真澄、大滝 寛、田中穂先、堀元宗一朗、笹野美由紀、伊海実紗/亀田佳明
デカローグ8:高田聖子、岡本 玲、大滝 寛、田中穂先、章平、堀元宗一朗、笹野美由紀、伊海実紗/亀田佳明
<プログラムE>
デカローグ9:伊達 暁、万里紗、宮崎秋人、笠井日向、鈴木将一朗、松本 亮、石母田史朗/亀田佳明
デカローグ10:竪山隼太、石母田史朗、鈴木将一朗、松本 亮、伊達 暁、宮崎秋人、笠井日向/亀田佳明
【会場】 新国立劇場 小劇場
【公演日程】2024年4月13日(土)~7月15日(月・祝)

【料金(税込)】
A席7700円、B席3,300円 *フルセット券(公演プログラム引換券、1枚付き)31,500円、プログラムA・B・Cセット券20,100円、プログラムC・D・Eセット券20,100円、プログラムA・Bセット券13,800円、プログラムD・Eセット券13,800円

【一般発売】 2024年2月17日(土) 10:0010:00~

【チケット申し込み・お問い合わせ】
新国立劇場ボックスオフィス TEL:03-5352-9999 (10:00~18:00)
新国立劇場Webボックスオフィス https://nntt.pia.jp/

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