劇場=池袋:あうるすぽっと
11/16(月)−23(月・祝)
評価:★★★★★(Excellent) 11/22(日)夜所見
●作=サラ・ケイン
●翻訳=長島 確
●演出=飴屋法水
●出演=山川冬樹、安ハンセム、石川夕子、大井健司、小駒豪、グジェゴシュ・クルク、武田 力、立川貴一、ハリー・ナップ、シモーネ・マチナ、宮本 聡、村田麗薫


 この春のフェスティバル/トーキョーで、昨年SPAC制作で静岡で初演された『転校生』の東京初演をした飴屋法水。今回はサラ・ケインの遺作にして代表作の『4.48 サイコシス』を取り上げた。
 『転校生』、そしてこの夏にリトルモア地下で上演した『3人いる!』と同様に、飴屋は演劇の素人を使って舞台を構成した。とはいえ、素人っぽさを打ち出すという訳ではなく、あくまで手あかの付いていないリアルな舞台を作るために素人を起用したのは、開演して数分も経たないうちに分かった。ものすごい緊張感をもった舞台を成立させるためには、テクニックやスタイルに依存しない俳優が必要だったのだろう。
 公演は、あうるすぽっとのステージ側に仮説の客席を設け、劇場の客席にビニールシートをかぶせて演技スペースとしているのだが、ラストシーンでは、それまで役者たちが演技をしていた空間に、左右の通路からぞろぞろと”観客”がやってきて席に座り、こちら側を見つめる。飴屋はここで視点を180度逆転させることによって、それまで演じられてきたことが、客席の中にも存在すると告げていたのかもしれない。

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