吉祥寺シアターが2008年度主催公演を発表

 財団法人武蔵野市文化事業団が運営する吉祥寺シアターは、2008年度の主催公演について発表した。
 2005年5月の開館以来、現代演劇及びコンテンポラリーダンスに特化した小劇場として着実に話題作を送り出してきた同劇場だが、2008年度も演劇6公演、ダンス3公演を主催し、これまでの路線を更に発展させるライナップとなっている。
 注目されるのは、老舗劇団文学座が『文学座アトリエの会』を劇団のアトリエから飛び出し、年間3本新作を上演する点。また、京都を拠点に活動している演出家三浦基の率いる劇団地点がチェーホフ2作品の連続上演を行う。


■4月12日(土)〜22日(火)
 文学座アトリエの会 「ダウト DOUBT −疑いをめぐる寓話−」
 ブロードウェイで記録的ロングランを続け、2005年にトニー賞最優秀作品賞とピューリッツァー賞を受賞した話題作を、日本初演!!
 【作】ジョン・P・シャンリィ
 【翻訳】鈴木小百合、井澤眞知子
 【演出】望月純吉
 【美術・衣裳】朝倉 摂
 【照明】沢田祐二
 【出演】寺田路恵、山本道子、渋谷はるか、清水明彦
 【主催】文学座 / 財団法人武蔵野文化事業団
■4月26日(土)〜5月11日(日)
 ガーディアン・ガーデン演劇フェスティバル in 吉祥寺シアター
 これからの小劇場を担う若い表現者を応援すると同時に、新しい試みのできる場を提供している、ガーディアン・ガーデン演劇フェスティバル。昨年の公開審査会で演出家・渡辺えり氏などの審査員から評価を受け見事選出された3団体が上演。
 【出場団体】
 ・クリウィムバアニー 「贅沢ラム」
   【振付】菅尾なぎさ
 ・ユニット美人 「髪結いの女たち」
   【作・演出】黒木陽子
 ・東京デスロック unlock#LAST/REBIRTH#1 「WALTZ MACBETH」
   【作】シェークスピヤ
   【翻訳】坪内逍遥
   【構成・演出】多田淳之介
 【主催】ガーディアン・ガーデン / 財団法人武蔵野文化事業団
■7月10日(木)〜13日(日)
 じゅんじゅん SCIENCE 新作公演 「アリス」
 不朽の名作ルイス・キャロル作「不思議の国のアリス」をモチーフに、「水と油」で活躍してきたじゅんじゅん率いるダンスカンパニーが、大人も子供も楽しめる世界を創りあげる。
 【振付・演出】じゅんじゅん
 【出演】伊藤キム、たかぎまゆ、森川弘和、じゅんじゅん
 【主催】じゅんじゅん SCIENCE / 財団法人武蔵野文化事業団
■8月1日(金)〜3日(日) 
 山田せつ子 ダンス・セッションシリーズ 新作公演 「ふたり いて」
 「枇杷系」主宰の山田せつ子と、2002年トヨタコレオグラフィーアワードで最高賞を受賞した「砂連尾理+寺田みさこ」ユニットの寺田みさこ。2人のダンスセッションが、濃厚なダンスの世界を見せる。
 【作・演出・振付】山田せつ子
 【出演】山田せつ子、寺田みさこ
 【主催】枇杷系 / 財団法人武蔵野文化事業団
■9月11日(木)〜22日(月)(予定)
 文学座アトリエの会 「ミセス・サヴェッジ」
 ピューリッツァー賞・トニー賞の受賞歴もある作者ジョン・パトリックの秀逸戯曲を日本初演。アメリカの隔離病院に収容された未亡人サヴェッジが巻き起こす人間関係の悲喜交々を描き出す。
 【作】ジョン・パトリック
 【翻訳】安達紫帆
 【演出】上村聡史
 【出演】吉野佳子、山崎美貴、斎藤志郎、大滝 寛、中村彰男 他
 【主催】文学座 / 財団法人武蔵野文化事業団
■9月下旬
 金沢市民芸術村ドラマ工房 「おーい幾多郎」
 市民運営で有名な金沢市民芸術村の戯曲講座受講生から選ばれた作品。日本を代表する哲学者・西田幾多郎の生活をいきいきと時にユーモラスに描き、家族の大切さを訴える。あなたは、いま、「家族」を必要としていますか。
 【作】池田むかう
 【演出】西川信廣
 【出演】本山可久子、瀬戸口郁、富沢亜古、鍛治直人、林 秀樹 他
 【主催】NPO法人舞台芸術環境フォーラム / 財団法人武蔵野文化事業団
■10月11日(土)〜22日(水)(予定)
 地点第15回公演 「三人姉妹/桜の園」
 演出家・三浦基率いる地点のレパートリー、<地点によるチェーホフ四大戯曲連続上演>シリーズが東京で初上演。昨年度文化庁芸術祭新人賞受賞作「桜の園」と、三浦演出の真骨頂と評価される「三人姉妹」の2本立て上演。
 【原作】アントン・チェーホフ
 【翻訳】神西 清
 【演出】三浦 基
 【出演】安部聡子、石田 大、大庭裕介、小林洋平、谷 弘恵、岩澤侑生子、岡嶋秀昭、窪田史恵、砂連尾理、山村麻由美
 【主催】地点 / 財団法人武蔵野文化事業団
■11月中旬
 innerchild 新作公演 「i/c」(仮題)
 「こころを語るエンターテイメント」を合言葉に、世界中の神話や民俗文化をテーマに取り入れ、人間の深層心理に迫る壮大な劇空間を創る劇団innerchild。結成10周年を記念する公演で新作を上演。
 【作・演出】小手伸也
 【出演】小手伸也、菊岡理紗、土屋 雄、三宅法仁、宍倉靖二、石川カナエ 他
 【主催】innerchild / 財団法人武蔵野文化事業団
■12月12日(金)〜21日(日)(予定)
 文学座アトリエの会「日陰者に照る月」
 アメリカの近代演劇を築き、1936年にノーベル賞文学賞を受賞したユージン・オニールの作品。母の死にまつわる罪の意識から酒に溺れて現実逃避を繰り返す男と、粗野だがやさしい心を持つ村娘の二人に訪れた一夜の物語。
 【作】ユージン・オニール
 【翻訳】酒井洋子
 【演出】西川信廣
 【出演】加藤 武、菅生隆之、富沢亜古 他
 【主催】文学座 / 財団法人武蔵野文化事業団
■2009年3月上旬 
 NPO法人ジャパン・コンテンポラリーダンス・ネットワーク(JCDN)「踊りに行くぜ!! SPECIAL IN TOKYO」
 毎秋に日本全国約20箇所で、40組のアーティストが出演する全国ダンス巡回プロジェクト「踊りに行くぜ!!」。その中より話題となった旬の作品をいち早くお届けするスペシャル公演。
  【主催】NPO法人ジャパン・コンテンポラリーダンス・ネットワーク(JCDN) /
       財団法人武蔵野文化事業団

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