セゾン劇場は、T.P.T.との提携公演として9月6日〜10月6日まで松本幸四郎主演、デヴィッド・ルヴォー演出による「マクベス」を上演する。


 ミュージカル「ラ・マンチャの男」などで歌舞伎以外の舞台にも積極的に取り組んできた幸四郎は、シェークスピア作品も過去に「ハムレット」(71年ジョン・デヴィッド演出)、「リア王」(75年蜷川演出、93年ジャイルス・ブロック演出)、「オセロー」(94年蜷川演出)と、四大悲劇の三作に出演しており、今度の「マクベス」で完結する。

 幸四郎の他には、ルヴォー作品になくてはならない存在の佐藤オリエがマクベス夫人、堤真一がマクダフ役で出演。ほかの共演者として、池田成志、田岡美也子、松浦佐知子、尾崎右宗、そして幸四郎の長女の松本紀保が決まっている。一方、スタッフには、美術のヴィッキー・モーティマー、照明の沢田祐二、音響の高橋巖などのT.P.T.常連のメンバーに翻訳を松岡和子が担当する。

 日本ではシェークスピア劇初演出となるルヴォーは、演出の抱負を次のように述べている。

 「シェークスピアは人間の暗黒面や苦悩を瞬きもせずに見つめ、同時に人間への理解という光で、その恐ろしい邪悪の中の驚くべき美しさを照らし出しています。『マクベス』は、人間性をなくし、そのことの恐ろしさに捉えられていく、ひとりの人間の旅です。ですから、マクベスは何百年も前の人物ではなく、いまここに私たちとともにいるような人間なのです。芝居の周りにある余分な装飾をはぎ取り、芝居の生きた中心に到達したいと思います。俳優と観客の間にある障害をなくし、現代に生きる観客に、現代の体験として『マクベス』を提供したいのです」

また、初めて一緒に仕事をする幸四郎については、「マクベス役には単なるいい俳優以上の資質、つまり天性の輝きが必要。まさにカリスマである幸四郎さんと仕事が出来ることに大変興奮している」と語っている。

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