青☆組vol.9 『雨と猫といくつかの嘘』
劇場=小竹向原:アトリエ春風舎
12/17日(水)−23(火・祝)
評価:★★★★(Very Good)12/20(土)夜所見
●作・演出=吉田小夏(青年団演出部)
●出演=木下祐子、藤川修二、松本享子、福寿奈央、林竜三、荒井志郎
●美術=濱崎賢二
●宣伝美術=空
●照明=伊藤泰行
●宣伝写真=前田恵美
●音響=泉田雄太、戸塚絢子
●制作=増坂由夏、中嶋英樹
青年団演出部に所属する吉田小夏の青☆組の新作。今回は佐野洋子の絵本「100万回生きたねこ」をモチーフに、60歳の誕生日を迎えた男が人生を振り返りながら家族愛の大切さに気づく物語だ。
これまでの吉田作品では三一致の法則が守られていたが、今回は映像作品のように淡々と物語が進行する形をやめ、ひとりの初老を迎えた男の記憶に合わせて、場面は過去と現在をフラッシュバックしながら展開していく。そこには、これまでの吉田作品にはなかった苦い記憶も含まれていて、辛いことや苦しいことも含めて人生を受け入れようとする、作者の成長を感じた。
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