SPAC(静岡県舞台芸術センター)が主催する「ふじのくに⇔せかい演劇祭2015」が24日から始まった。
 初日は演劇祭の主会場の静岡芸術劇場で開幕式が行われ、宮城聰芸術総監督、川勝平太静岡県知事らが出席した。

 川勝知事は昨年の演劇祭で上演された『マハーバーラタ ナラ王の冒険』が夏にフランス・アヴィニョン演劇祭へ招待されたことを踏まえて、「アヴィニョンで宮城監督率いるSPACがスタンディングオベーションを受ける大絶賛を受け、静岡は今や演劇の都として知られるようになった。今年の演劇祭についてはフランス、ベルギー、レバノン、台湾、韓国、そして日本の作品が上演される。テーマがオルタナティブということで、宮城監督は”空気を読まない”と言っていますが、つまり時流に流されない、ということだと思います。不易と流行という言葉で言えば不易の世界。「他にもありますよ、演劇をご覧なさい、一人ひとりが違う」ということだと思います。このオルタナティブということが、この後に上演される『メフィストと呼ばれた男』でもどのように上演されるのか楽しみです」と語った。さらに、川勝知事は、オープニング作品『メフィストと呼ばれた男』にちなみゲーテの『ファウスト』の一節をSPACの俳優たきいみきとともに朗読。力の入った朗読には、会場から盛んな拍手が寄せられた。
 芸術総監督の宮城聰は、今年の演劇祭のキャッチコピー”空気を読まない”について「このところの日本の空気、排外主義が強まって、いつの間にかこの国は人の国の悪口を言って喜ぶようになってしまった。どうしてこんな風になってしまったのか。今日これから上演する『メフィストと呼ばれた男』は1932年のドイツを舞台にしていますが、不気味な共通点があります。そういうなかで、微力ではありますが芸術というものは多様性の価値、しぶとい生命力をもっています。僕は敗者のいない競技、といっていますが、芸術というものは切磋琢磨するが敗者というものがでない、そういういみで芸術というものの価値が今、再発見されるのではないかと思っています」と語った。

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