報道機関が伝えるところによると、1989年にチェコスロバキアで「ビロード革命」と呼ばれる無血民主革命を率いて大統領、初代チェコ大統領を務めた劇作家のバツラフ・ハベルが18日、チェコ北部の別邸で死去した。享年75歳。


 ハベルは1936年プラハの裕福な実業家の家庭に生まれ、大学で経済学を学んだが中退。芸術大学の通信課程で演劇を学び、劇場の舞台係などを経て劇作家になった。共産体制を鋭く風刺し、秘密警察の監視を逃れるため小さな民家でも上演できる一幕物を書いた。芸術大で学んでいた63年に発表した戯曲『庭の祭り』で世界的に有名になり、随筆や詩などの作品も数多い。
 68年の民主化運動「プラハの春」では非党員作家組織「独立作家の会」議長として民主化運動に参加。ワルシャワ条約機構軍による武力介入で自由化は失敗、作品の発表と上演を禁じられ、一介の工場作業員にさせられた。その後も自由化に向けた活動を展開するが、その度に繰り返し弾圧され、延べ5年間も獄中生活を送った。
 ベルリンの壁が崩壊した89年、反体制派を結集した「市民フォーラム」を創設、民主化要求デモを展開し、共産党から政権を奪取して「ビロード革命」を無血で成功させ、同12月にはチェコスロバキア大統領に選出された。
 その後、スロバキアの分離運動を阻止できず、93年1月にはスロバキアのチェコからの独立を許した。分離後はチェコの初代大統領として2期を務めた。2003年に政治の世界から引退して人権活動に専念。また劇作家としての創作活動も再開していた。

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