タカハ劇団『モロトフカクテル』

劇場=高円寺:座・高円寺1
10/15(木)−18(日)
評価:★★★(Good)10/17(土)昼所見
●作・演出=高羽彩
●出演=広澤草、恩田隆一(ONEOR8)、奥田ワレタ(クロムモリブデン)、石川ユリコ(拙者ムニエル)、山口森広、酒巻誉洋(elePHANTMoon)、浦井大輔(コマツ企画)、西地修哉(726)、こいけけいこ(リュカ.)、小沢道成(虚構の劇団)、畑中智行(演劇集団キャラメルボックス)、有馬自由(扉座)


 昨年からスタートしたヴィレッジの細川展裕プロデューサーの企画による「演劇村フェスティバル」。第2回目となる今年のトップバッターを飾ったのは、今、若手注目の劇作家、高羽彩の主宰するタカハ劇団。今回は高羽が一昨年に第2回公演で上演した作品の再演だ。
 物語は、大学の自治会が使っている部室が、大学当局から明け渡しを命じられるところから始まる。自治体執行部は、過激派のメンバーの協力で、大学側の不当な命令に対して署名運動を展開するが、同じ部室を使う手話サークルは独自に別の署名活動を始める。そんななか、自治体のメンバーがOBの資料を探すうちに、かつての学生運動全盛期のOBたちの日記を見つける。そして物語は、昔の学生運動をやっていたOBたちと現在の部室を守ろうとする学生たちの姿がオーバーラップしていき……。
 現在もまだ早稲田の現役学生という高羽だけに、まだ多少物語の展開には荒い部分もあるが、それを上回る熱のこもったメッセージ性と勢いが舞台から伝わってきた。
 次回は、RUN&GUN Stageに脚本を提供(演出は青木豪)するという高羽が、今後の活躍に注目したい新人だ。

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