白水社は8日、第54回岸田國士戯曲賞の最終選考会を、東京神楽坂・日本出版クラブ会館で行ない、受賞作に柴幸男『わが星』を選出した。


 柴幸男は、1982年愛知県生まれ。日本大学芸術学部放送学科在学中に『ドドミノ』で「第2回仙台劇のまち戯曲賞」を受賞。その後、演劇ユニットtoiで作・演出した『あゆみ』で注目を集め、プロデュースユニットままごとを立ち上げた。青年団演出部にも所属している。
 受賞作の『わが星』は、ままごとの第1回公演として、昨年10月8日〜12日まで三鷹市芸術文化センターで上演されたもので、団地に暮らす平凡な少女の成長と、地球や太陽、宇宙の誕生から消滅までを対比させて詩的に描いた作品。上演では人気ラップグループ口ロロのメンバーが演奏をしたことでも話題を呼んだ。
 選考委員のひとり、永井愛は受賞作について「この遠近法には、詩的な試みがある。柴幸男さんの『わが星』は、戯曲が言語による建築物であることを改めて思い起こさせた。宇宙と地上の往復をこのような形で可能にした設計師の登場を歓迎する」と語っている。

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