世田谷区立の演劇専門劇場、来春オープン

 数年前から、佐藤信を芸術監督に迎えて東京都世田谷区三軒茶屋に作られることが予定されていた世田谷区立の演劇専門劇場だが、いよいよ来春の開場を目指してハードソフトともに急ピッチで準備を進めている。


 来年4月にオープンを予定しているこの劇場は、世田谷パブリックシアター(仮)。世田谷区が東京都内の自治体としては初めて作る演劇専門のホールで、ワークショップなどの行えるスペースやギャラリー、テナントスペースなどのある高層棟、客席数600のメインホールからなる中層棟、客席数200席の小劇場シアタートラムからなる低層棟からなり、これらの3つの建物を総称して”Carot Tower”と呼ぶ。運営のための財団が作られることになっており、11月にも設立される予定だ。芸術監督には黒テントの佐藤信があたり、ほかに常任演出家としてMODEの松本修が内定しているという。
 劇場としては自主企画の公演と貸館の両方を行う予定で、すでに各劇団関係者には資料などが配布されている。また、制作スタッフには元・夢の遊眠社の高萩宏、元・劇団☆新感線の大石時雄という、この夏までグローブ座の制作を担当していた2人が参加する予定で、海外からの招へい公演や、外国人演出家と日本人キャストによる公演など、グローブ座で行われていたのと同様の企画が取り上げられそうだ。オープニングラインナップとそれ以降の98年中のプログラムはほぼ内定している模様だが、詳細は、11月の財団設立後に決定される予定だ。

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