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2007年04月27日

聖史劇(せいしげき)

 ヨーロッパの中世宗教劇の一つ。新旧聖書の内容をキリストの受難を中心に描いたもので14〜15世紀にヨーロッパ各地で上演された。このためそれぞれの国の言葉で書かれていたが、これらは宗教上の祭礼ではなく、あくまで劇として上演された。

 聖書の多くの場面を並べた聖史劇は、町単位で行われ、数日間や、長いところでは日を分けて数カ月かけて上演するところさえあった。場面によって、職人のギルドがそれぞれ担当を分けており、フランスでは上演専門のギルドが作られた。1402年に結成されたパリの「受難劇組合」はそのひとつである。
 上演の際には、各場面の背景をあらかじめ並列に並べている方法が一般的だったが、イギリスでは各場面を独立した山車(ワゴン)として作る「ページェント」形式もとられたようである。それらの山車が行列を作って町を巡ったとも考えられるが、詳しい上演形態などはわかっていない。
 聖史劇は本来は、神がキリストのうちに人間として現れた哲学的な観念を一般信徒にわかりやすく伝えるため、教会が主導してはじめたものだったが、しだいに娯楽的要素が強まり、お祭り騒ぎに傾きはじめたため、しばしば教会の警告を受けるようになる。そして16世紀の半ばにはほとんどの国で上演が禁止されてしまう。
 その後のヨーロッパでは、世俗劇の上演が盛んになっていく。

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