笑劇。喜劇とは区別される「観客を笑わせること」を目的とした劇。
中世ヨーロッパ、特にフランスを中心として演じられた劇で、ラテン語の farcire(詰める)を語源とし、宗教劇の合間に詰め込まれた間(あい)狂言的な劇からこの名が生まれたといわれる。そのいずれもが野卑で物語の構成や登場人物の性格は単純だが、それだけに根源的な演劇的パワーにあふれており、これはのちのコメディア・デラルテなどに受け継がれていった。
喜劇では、笑わせるだけではなく、カタルシスを与えたり、その背面に悲劇を隠していたりするが、笑劇はただひたすらに観客を笑わせることを目的にしている。
