古代ギリシア最大の喜劇作家。
生い立ちについて正確なことはわかっていないが、前427年に最初の作品を発表し、生涯に書き残した44編の作品名は残っており、またそのうち11作品『アカルナイ人』『騎士』『雲』『蜂』『平和』『鳥』『女の平和』『女の祭』『蛙』『女の議会』『福の神』が現存する。その多くは当時アテナイが戦っていたペロポネソス戦争の時代に作られたもので、『女の平和』は戦争をやめさせるために女たちが夫婦のセックスをボイコットするという奇抜な物語で知られる。
登場人物の数などに制限のあった悲劇と異なり、当時の喜劇は明確な物語の形をもつというより、喜劇の原始的な形であるといわれる祝祭的な狂騒の性格を色濃くのこしており、また、社会や特定個人への明確な批判や皮肉という側面を持っていた。アリストパネスの作品でも『アカルナイ人』はアテナイの権力者クレオンが非難され、『雲』ではソクラテスを登場させてソフィストを批判させている。また、『蛙』では悲劇作家のエウリピデスとアイスキュロスを比較している。
