何気ない日常生活の営みの中にある人間のいとおしさを描くスタイルで注目を集めてきた若手劇作家、吉田小夏。だが、そんな評価を打ち破るかのように、この1年、吉田は演劇的虚構を演出に取り入れた2作品を発表してきた。現在、上演中の新作『午后は、すっかり雪』も、同じように演劇ならではの手法を使いながら、敬愛する向田邦子へのオマージュとして描いたものだという。公演が始まったアトリエ春風舎に吉田を訪ねた。
何気ない日常生活の営みの中にある人間のいとおしさを描くスタイルで注目を集めてきた若手劇作家、吉田小夏。だが、そんな評価を打ち破るかのように、この1年、吉田は演劇的な虚構性を演出に取り入れた作品を発表してきた。現在、上演中の新作『午后は、すっかり雪』も、同じように演劇ならではの手法を使いながら、敬愛する向田邦子へのオマージュとして描いたものだという。公演中のアトリエ春風舎に吉田を訪ねた。
吉田は2001年に演劇ユニット青☆組を結成、自ら主宰のほか、作・演出も担当し、02年に上演した初の長編『うちのだりあの咲いた日に』で、日本劇作家協会・新人戯曲賞に入選。その後も『時計屋の恋』(04年)、『おやすみ、枇杷の木』(07年)が同賞入選と、安定した評価を受けている。また、日常生活の一部を切り取るような丁寧な演出も魅力で、04年には『初雪の味』で、日本演出者協会主催「若手演出家コンクール 2003」の審査員特別賞を受賞している。
そんな吉田がこの1年間取り組んできたのが、慣れ親しんだ1幕劇という構成をあえて禁じて、時間や空間を振り子のように動きながら物語を展開していくという、演劇ならではの演出手法だ。淡々とした日常を細やかに語っていくせりふ術に加えて、過去と現在が同時に存在する虚構性の高い演出を手に入れた吉田。これからどんな物語を生み出していくのか話を聞いた。
聞き手:ステージウェブ編集部 柾木博行
青☆組『午后は、すっかり雪』は、12/3(木)−13(日)東京・小竹向原のアトリエ春風舎で上演。
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