この春、それまでの東京国際芸術祭を引き継ぐ形でスタートした東京都内で最大の演劇フェスティバル「フェスティバル/トーキョー」。その第2回が早くもこの10〜12月に「フェスティバル/トーキョー09秋」として開催される。今回は、春にも来日して話題を集めたリミニ・プロトコル、ロメオ・カステルッチらの海外からの5団体7作品と、6年ぶりの東京公演となる維新派をはじめとした日本の11作品が上演される。
9月5日の前売開始を前に、7月31日に記者発表が行われた。
記者発表の冒頭では、春に行われた「フェスティバル/トーキョー09 春」についての観客動員などが報告された。それによると、2月26日(木)−3月29日(日)までの期間中、フェスティバル主催公演14作品(観客動員15,438人)、F/Tステーション・カフェ(来場者28,466人)、シンポジウム1回(来場者615人)、提携のF/T参加作品5公演(観客動員16,938人、ただしNODA・MAP『パイパー』はF/T参加となった最後の3ステージ分のみ)が行われ、総入場者数は61,457人となった。また公演に関わった出演者・スタッフらの総数は660名。また、収支は、収入が、366,706,083円((財)東京都歴史文化財団負担金205,000,000円、豊島区負担金10,000,000円、文化庁助成金(請負契約金)100,000,000円、企業協賛金ほか8,500,000円、事業収入39,507,622円、雑収入2,750,432円、アートネットワークジャパン負担金948,029円)、支出は、収入と同額の366,706,083円(公演事業費256,373,136円、広報費61,916,251円、管理費48,416,696円)となっている。
第2回が半年で開催されることについては、今後毎年秋に開催されるための移行措置ということで、今後は10月初旬のソウル、10月中旬の上海などの他のアジアのフェスティバルと連携することで、秋をアジアのフェスティバルシーズンと位置づけ、ヨーロッパなど他の地域からの作品招聘やアジアでの国際共同制作などを活発に行っていくという。
注目の作品は、以下の記者会見のビデオで紹介している作品のほか、飴屋法水がサラ・ケインの遺作を演出する『4.48 サイコシス』(11月16日(月)− 23日(月・祝)、会場=あうるすぽっと)、大学で演劇を専攻している学生による「演劇/大学 09秋」(桜美林大学『カサブタ』(演出・振付=木佐貫邦子)、京都造形芸術大学『木ノ下歌舞伎─伊達娘恋緋鹿子』(作=菅専助ほか、演出=木ノ下裕一)、近畿大学 『腰巻お仙─義理人情いろはにほへと篇』(作・演出=唐十郎)、多摩美術大学『タイトル未定』(作・演出=同大学在校生))、アジア7都市の料理をテーマに若手気鋭の演劇人が新作を作る『アジアンキッチン』(作=岩井秀人、神里雄大、夏井孝裕、ノゾエ征爾)、宮城聰がセレクトする『東京舞台LIVE版』(参加:Ort-d.d、shelf、第七劇場、チェルフィッチュ、中野成樹+フランケンズ、ひょっとこ乱舞、冨士山アネットほか)など、全体で25もの企画がならんでいる。
取材:ステージウェブ編集部
「フェスティバル/トーキョー09秋」は、10月23日(金)− 12月21日(月)東京・池袋の東京芸術劇場、あうるすぽっと、にしすがも創造舎、シアターグリーン、世田谷パブリックシアターで開催される。
公演情報はこちら
以下、各写真をクリックするとインタビューのビデオを再生します(FlashPlayer8が必要です)。