京都の劇団MONOの看板俳優として活躍する水沼健。彼が自ら作・演出を手掛け、主宰するユニット壁ノ花団が今月東京公演を行う。
壁ノ花団で水沼が作る芝居は、水沼がMONOで演じるものとはまったく異なる。場所も時代もさだかでない舞台に登場する人びとは、モノローグとも会話ともつかないせりふを発し、明確なストーリーを形作らないままに時間が過ぎていく。
今回上演する『アルカリ』では、水沼は2006年に訪れたベルリンの印象をもとに作品を作ったという。物語の舞台はどこかヨーロッパの孤児院。収容所から逃げ出した女が故郷へ帰る途中に孤児院に立ち寄り、そこで出会った孤児たちに戦争を語り継ぐために記録を残すというが、女には収容所や戦争の記憶がほとんどなく、そのうえ自分の持っていた鞄もわからなくなり、帰路に就くことができずにいらだっていく......。昨年11月の京都公演では作品に対して十三夜会奨励賞を受賞、また出演者のF.ジャパンと亀井妙子が第11回関西現代演劇俳優賞を受賞している注目の舞台だ。
聞き手:STAGEWEB編集部
壁ノ花団『アルカリ』は、3/25(水)−31(火)東京・駒場のこまばアゴラ劇場で上演。
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