ユニークな身体表現と現代の口語会話を組み合わせた舞台で注目を集めるチェルフィッチュ。主宰の岡田利規は05年に『三月の5日間』で岸田戯曲賞を受賞、さらに小説などの執筆も行い、今年4月には大江健三郎賞も受賞、今もっとも注目される演劇人だ。その岡田が、初めて既成の戯曲を演出する。
11月12日からシアタートラムで上演される『友達』は、1967年に安部公房が発表した戯曲で、青年座が紀伊國屋ホールで初演した(演出・成瀬昌彦)。平凡な男の部屋に闖入してきた、優しい笑みを浮かべる9人の"家族"。善意に満ちた笑顔で隣人愛を唱える彼らの真意は何か、誰にも分からない。物語は不条理な笑いの中から、他者との関係性を暴き出し、現代社会の人間関係を照射している。
今回の上演では、チェルフィッチュの岡田利規が初めて既成の戯曲を演出するほかに、自身のカンパニー以外の俳優たちと芝居作りをする点も話題の一つ。元ベジャール・バレエ団のプリンシパルであった小林十市、「大駱駝艦」を主宰する暗黒舞踏の麿赤児、天井桟敷で中心的な存在だった若松武史、80年代の小劇場ブームを牽引した青い鳥の旗揚げメンバーである木野花、文学座の俊英今井朋彦など、さまざまな舞台経験をもつ実力派俳優たちが、果たして岡田の演出の下で、どのような演技を見せてくれるのかも注目されている。
初日1週間前の稽古場で岡田に話を聞いた。
聞き手:STAGEWEB編集部 柾木博行
『友達』は、11/11(火)−24(月・祝)シアタートラム、11/27(木)−28(金)まつもと市民芸術館で上演。
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