岐阜県中南部に位置する可児市の公共劇場、可児市文化創造センター・アーラは、演劇評論家で地域演劇に造詣の深い衛紀生を館長兼芸術総監督に迎え、文学座と新日本フィルハーモニー交響楽団と地域拠点契約を結んだ。また、現代劇で埋もれた名作に光を当ててリメイクし全国に発信するプロデュース公演“アーラ・コレクション”シリーズをスタートさせ、その第1弾として柳美里の出世作となった『向日葵の棺』を金守珍の演出、山口馬木也の主演で今年11月に上演する。この2つの企画について、合同記者発表を、衛紀生、文学座の西川信廣、柳美里、金守珍、山口馬木也らの出席で行った。
イタリア語で「翼」を意味するアーラを愛称にした同劇場は、オペラ、バレエなどの上演からオーケストラの演奏会まで対応できるプロセニアム型の主劇場と、可動式の客席で自由なレイアウトが可能な小劇場、さらに映像のミニシアターやリハーサルルームなどを持ち、平成14年7月に開館。以来、市民の芸術活動の拠点として、また主催事業では東京の舞台や音楽家を招いて優れた芸術を市民に提供してきた。
今回の文学座、新日本フィルとの地域拠点契約は、これまでの活動を発展させる形として、定期的な公演のほか、リーディングやワークショップ、さらに俳優や演奏家が市民の自宅を訪問する「ホームカミング」、学校や病院などへ出向くアウトリーチ活動、オーケストラの公開リハーサルなど、多様なプログラムが計画されている。
一方、現代劇の埋もれた名作を再演する演劇公演「アーラ・コレクション・シリーズ」は、演劇的に高い評価を得ながら10年以上、再演されないままになっている作品を取り上げ再評価するというユニークな企画。第1弾として取り上げられる『向日葵の棺』は、柳美里の青春五月党と金守珍の新宿梁山泊の合同公演として17年前に初演され、柳美里の出世作となった作品だ。今回も、演出には金があたり、主役にはテレビや舞台で活躍する山口馬木也が起用された。
『向日葵の棺』は、11/28(金)〜12/6(土)可児市文化創造センター・小劇場で、また東京公演は12/12(金)〜16(火)新国立劇場・小劇場で上演される。
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