2005年に新国立劇場で初演され、読売演劇大賞優秀作品賞をはじめ、同優秀演出家賞、同優秀女優賞・紀伊國屋演劇賞個人賞、伊藤熹朔賞を受賞した岸田國士2本立て公演『屋上庭園/動員挿話』。そのうち、『動員挿話』の演出を担当したのが、劇団桃園会を主宰し関西を中心に活動している劇作家・演出家の深津篤史だ。
2月26日から新国立劇場小劇場で再演が行われている『屋上庭園/動員挿話』は、初演時、明治や大正の市井の人びとを描いた近代戯曲を現代演劇として立ち上げ、岸田戯曲に新たな光を当てた舞台として高い評価を受けた。とりわけ岸田戯曲賞受賞作家である深津は、この作品を通して演出家としての評価が一躍高まった。
再演が始まる数日前、近代劇の魅力や演出方法、また自身の劇団のことなどについて深津に話を聞いた。
聞き手:STAGEWEB編集部 柾木博行
『屋上庭園/動員挿話』は、2/26(火)~3/9(日)新国立劇場小劇場、3/15日(土)・16(日)兵庫県立芸術文化センター 中ホール、3/20(木・祝)可児市文化創造センター 主劇場で上演。
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■岸田作品2本上演に参加した経緯
新国立劇場で岸田戯曲の演出をやらないかと誘ってくれたのは、2本立てのもう1本を演出し、深津とも長年交流のあった宮田慶子からの誘いだった。 |
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■岸田作品と近代戯曲の魅力
深津は、新国立劇場で岸田作品を取り上げる前年、関西で近代劇を上演する企画に参加して、タイミングよく岸田をはじめ久保田万太郎、菊池寛などの戯曲を勉強していたという。 |
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![]() | ■『動員挿話』の読み方
さまざまな解釈が可能な『動員挿話』。初演ではイラク戦争への自衛隊派兵の時期と重なっていたこともあり、深津は、愛する人を戦場に行かせたくないという妻の気持ちを出していったという。 |
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![]() | ■『屋上庭園』とのつなぎ方
2本同時上演でもう1本を演出する宮田とは、順番はどちらを先にするか、美術をどうするかだけを話し合って、それぞれ舞台の中身については演出家は知らないまま稽古を進めた。 |
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![]() | ■ユニークと言われる稽古スタイル
七瀬なつみら役者たちにユニークと評された深津の稽古。その一例が「ニュアンス飛ばし」という台詞を棒読みにする方法。 |
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![]() | ■劇団での岸田作品上演
深津は自身の劇団桃園会で昨年、岸田作品4本を取り上げる公演『a tide of classics』を行った。この経験も今回の『動員挿話』再演に役立っているという。 |
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![]() | ■3月のザ・スズナリでの劇団公演
桃園会の新作は3月にザ・スズナリで上演される『追奏曲、砲撃』。大阪ミナミと沖縄を舞台に人間の関係性の距離感を描いたものだ。 |
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![]() | ■関西の演劇状況改善のために
大阪の現代演劇の関係者による団体、大阪現代舞台芸術協会の理事長を務めるなど、近年は演劇界全体についてのことを考える役割も求められるようになってきた。 |
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![]() | ■今後の予定……秋の新国立劇場での演出
岸田國士で高い評価を得た深津。秋には新国立劇場で、三島由紀夫の「近代能楽集」から『弱法師』を演出する。 |
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